「おいしい信州ふーど」レポート
緑豊かな田園風景の中にある「安曇野の里」内の宿泊施設「ビレッジ安曇野」。研修棟や大広間、大浴場を完備し、各種研修や合宿、宴会、家族旅行と、多目的に利用されています。料理長を務めて17年という田島修二さんは、東京のホテルで修業を積み、松本駅前のホテルを経て、この地で30年以上、腕をふるっています。
牛肉は県産のものを仕入れていますが、提供するものはお客様に合わせて選ぶといいます。「お客様が『おいしい肉を食べたい』と言っても、年代によって思い浮かべる肉は違うから」と田島さん。例えば、年配の人には脂身が少ないものを、若い人にはサシがしっかり入った「信州プレミアム牛肉」を、というように、食べる人に合わせてチョイス。とはいえ、宴会でお酒が入ると、なかなか料理を味わうのは難しくなるので、「いい肉を使った料理を出すときは、『信州産のお肉を使っているんですよ』と一言、お伝えするようにしています。なるべく、酔ってないうちに」と笑顔を見せます。
安曇野調理師会の会長でもある田島さん。今年8月に初めて開かれた、地元の商工会や行政のマーケティング担当者、さらには生産者や流通を担う企業などと一緒に食材について学ぶ講習会では県産牛肉を使ったメニューを用意。信州プレミアム牛肉や新ブランド「信州白樺若牛」、そしてオーストラリア牛肉を食べ比べました。信州プレミアム牛肉は、名前は知っているが食べるのは初めてという人も。取扱店が限られているため、認知度向上は今後の課題でもあります。「食べてみると、皆、おいしいって言うんですよ。なるべく食べられる機会を増やしていきたいですね」
田島さんは、この仕事を始めて間もないころに、ある有名ホテルの料理長の講演会でこんな言葉を聞いたといいます。「日本中に牛肉の産地はあるが、子牛のころは美ヶ原で放牧している。だから、長野県が一番いい牛を飼育している」。もっと多くの人に、おいしい牛肉を食べてもらいたい-田島さんが作る多彩なメニューは、そんな思いから生まれてくるのかもしれません。
ビレッジ安曇野
TEL:0263-72-8568
住所:安曇野市豊科南穂高6780
定休:第2火曜日
※「おいしい信州ふーど」フェアには参加しておりません