「おいしい信州ふーど」レポート
標高823メートル、松川高原・池の平湖畔にある「さんさんファーム」。養豚を行い、その堆肥で果樹を育てる循環型有畜複合農業を目指して、1998年、4戸の農家が共同出資して設立しました。専務取締役の原実さんは「この一帯はうっそうとしていて、間伐することから始めました」と振り返ります。湖畔を見下ろせる「森のバーベキューハウス」とウッドデッキは、切り出した木材で作ったものだというから、驚きです。
町内の遊休農地も借用し、現在は約9ヘクタールの土地を利用。黒豚の飼育とその肉を使った無添加のソーセージやハムの加工・販売や減農薬栽培による果物の生産・加工、さらには、そばや米なども手掛けています。「最初は白豚を育てていましたが、徐々にエサにもこだわり、原種に近い黒豚を扱うようになっていきました」と原さん。心を込めて育てるうちに、直接、食卓まで届けたいという思いが強くなるものなのか、「出荷するだけではなく、自分たちで加工して売りたい」と思うようになります。食肉学校で学び、ライセンスを取得して環境を整え、少しずつ提供できる商品を増やしていきました。
2年前には売店兼加工場として「森の家」が完成。リンゴのチップでスモークしたソーセージやハム、ベーコンのほか、今年から販売しているジャムやリンゴの入った焼き肉のたれ、旬のフルーツなども並びます。昨年からはシードルも展開。「シードルと黒豚はよく合うんです」と原さん。予約販売しているお弁当のメニューには、黒豚のみそ漬けやしょうが焼き、ハンバーグなどを用意し、オリジナルのガレットにも黒豚ソーセージを使っています。「ソーセージ作りやガレット作り体験も予約を受け付けているので、食べるだけではなく作っても楽しめます。もちろんシードルも一緒に味わってほしいですね」と笑顔を見せます。
さんさんファーム
TEL:0265-36-6608
住所:松川町大島2995
URL:http://sunsunfarm2.sakura.ne.jp/