長野県の平均寿命は、男女ともに全国トップクラスです。その長寿の秘訣のひとつに、地域性に富んだ信州の風土があるといえます。
信州は南北に212kmと長く、間近には3,000m級の山々がそびえ立ち、清らかな空気と澄み切った水に恵まれています。日照時間の長さと昼夜の寒暖差、起伏に富んだ地形、これらの豊かな自然環境と先人たちが積み重ねた努力と知恵が今日の多様な農畜水産物を作り出しています。
長野県では、信州の豊かな風土に育まれた農畜水産物、主原料が信州産の加工食品、信州の暮らしに根差した郷土食などを「おいしい信州ふーど」として、その価値を県民と共有し、広く発信しています。
また、その中でも特にこだわりの食材を「プレミアム」「オリジナル」「ヘリテイジ」「サステイナブル」として重点的にブランド化を推進しています。
りんご(シナノリップ、シナノスイート・シナノゴールド・秋映等)、ぶどう(ナガノパープル、クイーンルージュ等)、信州サーモン、信州黄金シャモのように、長野県で開発された新品種がオリジナルです。
長野県では、消費者の嗜好に柔軟に対応する研究開発が、農業・果樹・野菜花き・畜産他各試験場で盛んに行われています。そこで培われた技術を活かして、個性豊かなオリジナル品種(独自ブランド)を多数生み出しています。
伝統的・地域固有的価値を有するもの「ヘリテイジ」
「信州伝統野菜認定制度」による地域に伝わる野菜や、「県選択無形民俗文化財」に指定された郷土料理・食文化(そば、おやき、御幣餅など)があります。
信州には限られた地域で今日まで脈々と伝えられてきた伝統野菜が数多くあります。長野県ではこれらの野菜を「信州の伝統野菜」として認定する制度を設け、保存と継承に取り組んでいます。
信州の伝統食・郷土食という食文化の価値を見直し、先人たちから受け継いだ食の宝を次世代へ引き継いでいきたいとの思いから、長野県では他県に例のない「食の文化財」を県選択無形民俗文化財として指定、保護に取り組んでいます。
おいしさ等の農産物そのものの価値だけでなく、SDGsなど持続可能な生産・消費形態を意識する機運が高まる中、環境と調和した持続可能な生産を行う取組があります。
化学的に合成された農薬や肥料を全く使用せず、環境への負荷をできる限り低減して生産されたものです。
土壌診断に基づく適正な土づくりを行ったほ場で、化学肥料及び化学合成農薬を県で定める「地域慣行基準」の原則50%以上削減した方法で生産されたものです。
土づくり及び化学肥料・化学合成農薬の使用を低減する技術を用いる計画を策定している農家により生産されたものです。
GAPとは、農産物の安全を確保し、よりよい農業生産を実現する取り組みで、農家が自ら①食品安全②環境保全③労働安全等の視点から点検を行い生産されたものです。
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会では「GAP」認証の取得が食材調達の条件となり注目されています。
※「ASIAGAP」「GLOBAL G.A.P.」のマークは商品の包装資材などには表示されません。